ずっと元気でいて欲しいから 避妊・去勢は、飼い主さんが向き合わなければならない問題の1つです。
安易に「避妊・去勢をする、しない」と決める前に、まずは必要性とメリット、デメリットなどを考えてみましょう

『動物の愛護および管理に関する法律』

《第2条》何人も動物を・・・苦しめることのないようにするのみでなく・・・その習性を考慮して適性に取り扱うようにしなければならない。
《第20条》犬または猫の所有者はこれらの動物がみだりに繁殖してこれに適性な飼養を受ける機会を与えることが困難となるような恐れがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置をするよう努めなければならない。
    

避妊・去勢をする一番の目的は、様々な病気からの予防効果があると言うことす。
それ以外にも問題行動の予防、そして発情期の突然的な行動予防です。

病気からの予防ですが、犬の死亡率の多い順番は人間と同じくガン、心疾患となっています。
この二つで何と6割を超えています。 20年ほど前までは感染症が最も多かったのですが・・・・・
最近では、飼い主の方やブリーダーのワクチン接種が義務付けられてきたために感染症の死亡率は10%ほどに落ちています。

人間と同じように寿命も一昔前は7・8年、今は15年以上が当たり前と延びています。
 ・フードやサプリメントの普及
 ・生活環境の改善
 ・ワクチンの義務化
 ・すぐに獣医に出向く傾向が強まった   など

まさに家族の一員として大切に育てられている結果だと思います。
残念ながらガンにかかれば人間と同じで対処のしようがありません。
しかし、不妊手術によりガンにかかる確率が間違いなく激減するのです。
15年以上生活をしていくうえで、高額の治療費が掛り、苦しむのを見て大切な家族を失うよりも事前の一策になると思います。ガンの種類は違ってもオス・メス同様の効果があります。

心疾患もまた人間と同様ですが、糖尿病が起因しています。
これは栄養価のあるフードの弊害や運動不足でもあります。

■予防獣医学的は、それらの病気を防ごうとする考え方です。病気について簡単に説明します。

子宮蓄膿症:子宮にバイ菌が感染し膿が子宮内に溜まってしまう病気。犬、猫共にあります。
乳腺腫瘍:何回もの発情の度に乳腺が卵巣の刺激を受け、歳を取ると共に腫瘍化してしまう。犬猫ともにあります。犬に多いのですが、猫では悪性(乳癌)のことが多いようです。
卵巣腫瘍:ホルモンバランスの崩れから卵巣が腫瘍化します。犬猫ともにあります。
肛門周囲腺腫瘍:オス犬に多く、睾丸のホルモンの影響と言われています。
前立腺肥大:オス犬のホルモンの影響でおこり、前立腺癌になることもあります。
会陰ヘルニア:肛門の横に腸や膀胱が押し出してくる病気で、オス犬のホルモンや骨盤内の構造に関係があります。

去勢をすべき雄犬

愛犬に去勢の処置をするかどうか迷っている飼い主さんもいることでしょう。反対に、去勢を行ったほうがいい犬もいるのです。
停留睾丸といって、陰嚢に睾丸が片方ないしは両方降りていない場合、去勢の処置を行うべきです。停留睾丸とは、普通精巣は、胎児のときには腹腔の腎臓の後ろにあります。
それが徐々に移動をしてそけい部を通り、陰嚢の中に入ります。これが産まれて数ヶ月たっても腹腔内にあり、陰嚢に降りてこないのを停留睾丸と呼びます。
腹腔内の精巣は将来腫瘍化しやすく、雄でありながら女性ホルモンを分泌してしまうホルモン疾患になる場合もあります。腫瘍化してからでは遅いので、去勢の処置をして取り除いてあげなければいけません。
手術も雄犬であれば開腹しませんが、停留睾丸の場合は開腹し、腹腔内に残された精巣を探して撤去しなければいけません。
    

去勢のメリット

去勢を行うことにより、将来高齢犬になったときにかかりやすい疾患の予防をすることができます。前立腺肥大の予防になることは広く知られていますが、前立腺肥大や肛門周囲線種になると悪性であるガンが見られますので、前立腺肥大と肛門周囲線種の予防が最大のメリットになるでしょう。この他にも、睾丸腫よう、会陰ヘルニアなどの予防になります。いずれの疾患の発生率は比較的高いものなのですが、若い頃に去勢を行っていると発症する可能性の少ないものなのです。疾患の予防の他に、足を上げて排尿をする前に去勢した場合は、マーキングや排尿時の足上げをしない犬になります。成犬で去勢を行った場合、このマーキングや足上げ行為はなくなるとは言い切れません。犬によってはそのままだったりやらなくなったりします。正確も、生後5~6ヶ月で去勢を行った場合は(この時期に去勢するように進める獣医が多い)、子犬の頃の性格がそのまま残ったりします。
    

去勢費用

愛犬のためとはいえ、やはり気になるのは手術にかかる代金ですね。動物病院に問い合わせてみると料金を教えてくれるところがほとんどです。犬の大きさによってもかかる費用は変わってきますが、雌の避妊よりも雄の去勢の方が、若干料金が安いのが普通です。開腹するかしないかで大きく変わってくるのです。小型犬、中型犬、大型犬で料金も変わってきますし、入院する日数によっても値段は変わります。おおよそ15キロ未満で15000円から20000円前後が普通でしょう。もちろんこれよりも破格に安い値段の病院もありますし、高い病院もあります。周りの去勢経験者から情報を集めてみるのもいいでしょう。
     

去勢手術の方法

先日の夜9時から絶食をさせて、手術は全身麻酔で行われます。雄の生殖器は睾丸の中に精巣と精巣上体が納まっています。この睾丸を摘出する方法で去勢は行われます。包皮と陰嚢の間の正中線の上の陰嚢の近くを1ヶ所だけ1~1.5センチほど切開し、この切開部分から両方の陰嚢を摘出します。 
   
去勢を行って睾丸を摘出した場合の弊害はほとんどありません。余談ですが、手術に慣れた獣医師にお願いするべきでしょう。簡単な手術といってもやはり麻酔を使用しますので、手馴れた獣医師にお願いするに越したことはありません。空になった陰嚢は、若い雄犬だと徐々にしぼんでいきますが、成犬になってからだと垂れ下がったままになります。 

    

上記は様々なネットからの情報をまとめたものです。

しかし、様々の効用を考えると割安であり、愛するパートナーに長生きしてもらうためにも、ぜひやっておいてください。

次回は避妊手術について



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